【国際相続】日本に住むドイツ人が亡くなった場合の相続はどうなるの?

日本住むドイツ人の配偶者がいらっしゃる方は、配偶者が亡くなった時の相続は、日本の法律によるのか、ドイツの法律によるのか、どちらなんだろうと考えたことはありませんか?

今回は、ドイツの方の国際相続について考えてみたいと思います。

参考にしていただけたら幸いです。

ドイツ人に限らず、日本在留の外国人がお亡くなりになった時、準拠(よりどころと)する法律が「法の適用に関する通則法」です。

そこで、その「法の適用に関する通則法」を調べてみると、36条に「相続は被相続人の本国法による」とあります。

そのため、ドイツの法律がどうなっているか調べる必要があります。

ここで注意したいのが、ドイツはEU加盟国であることです。

2015年、EU加盟国(イギリス・アイルランド・デンマークを除く)の国籍を有する被相続人については、「EU相続規則」が準拠法になることが、決められました。

そのため、先ほど、ドイツの法律がどうなっているか調べる必要があると書きましたが、ドイツの国籍を持つ被相続人については「EU相続規則」を調べてみる必要が出てきます。

以下が、EU相続規則の該当する部分になります。

この規則において異なる定めがなされていない限りにおいて、全体として死亡による権利の承継は、被相続人がその死亡時にその常居所を有していた国の法に服する

EU相続規則21条1項

この規則によって指定された法は、それが加盟国でない場合でも、適用されなければならない

EU相続規則20条

上記のことから、被相続人の最終の常居所地がドイツであればドイツの法律が適用されますし、日本であった場合には、日本法が準拠法になります。

例外もあります。

1つ目は、密接な関係を有していた国がある場合です。

死亡時に常居所があった国よりも明らかに密接な関係を有していた国がある場合には、その国の法律を適用する

EU相続規則21条2項

2つ目は、準拠法の選択を認めている点です。

人は、その死亡時による権利の承継について、その者がその法選択時またはその死亡時に属している国のうち1つの国の法を選択することができる

EU相続規則22条1項

以上から分かるように、ドイツ人の国際相続は複雑です(ドイツ人に限らず、外国人が関わる国際相続は、複雑で解決までに時間がかる傾向があります)。

財産が海外にある場合はさらに複雑にますのでご注意ください。